国立大の学費
私が1967年に入学した秋田大学の学費は、年間12000円で月1000円でした。私の家は裕福ではなく、小学生のころに始まった給食費も満足に払えないくらいでした。私の姉と弟は商業高校をでて就職しましたが、私は大学に進学させてもらいました。当然ながら学費の安い国立大学を目指しました。私立大学も受験して合格したのですが、入学金が30万円もしたので入学するつもりはありませんでした。もしもあの頃から国立大学の学費が高かったら大学への進学はできなかったでしょう。
先日慶応大学の義塾長が文部科学省の会合で、国立大学の学費を年間150万円に上げるという案を出したとか。現在は53万円ほどで、それでも昔に比べると44倍と十分に高いのですが、さらにその3倍です。値上げ案の背景には私立大学の経営悪化があるようです。大学が増えすぎて少子化の影響をまともにかぶっているのでしょう。しかし、だからといって3倍に値上げしろというのは短絡的すぎます。教育にかける国のGDPに占める支出割合は、OECD加盟38ヶ国中下から2番目だそうです。国に働き掛けて教育費を増額させるのが筋でしょう。義塾長ともあろう人がそれを言わずに値上げをうたうのは、教育者として少々だらしないのではありませんか。
ヒカリゴケ(2024年6月4日 浅間山・鬼押出) ヒカリゴケは少ない光を効率よく反射させて、あたかも発光しているように見える苔です。有名なのは知床半島の羅臼町にある大きな洞窟です。群馬県でもいくつかの山で見ました。
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