ご先祖様(2)
先週我が家の明治以降のご先祖様のことを書きましたが、当然ながら明治以前にもご先祖様は存在していました。私の故郷は神奈川県の葉山町長柄というところで、四方を低い山に囲まれ、大正時代までは長柄のどん詰まりといわれていました。大正時代だと思いますが、葉山御用邸に通じる国道が通じ、また昭和には逗葉新道が開通してどん詰まり状態ではなくなりました。しかし子供のころは昔を偲ばせる山越えの小道をよく歩いたものです。長柄という土地に最も多い姓は「根岸」です。要するに長柄のどん詰まりは根岸一族の地でもあったわけです。根岸一族は鎌倉時代源頼朝に仕えた長柄太郎義景の家人であったといわれています。わが母は根岸家は長柄太郎の賄い方であったようだとも言っていました。一応は鎌倉武士の端くれだったようです。
私の父は根岸家への入り婿です。小笠原の守備兵で終戦を迎えた父は、戦前勤めていた上野の呉服屋が爆撃で燃えてなくなったため根岸家に婿に入り、横須賀の米軍施設で働いていました。父の実家は横須賀の「岡本家」で、おじさんに横須賀・川崎・藤沢にあるデパートさいか屋の創業者がいました。さいか屋の名前は紀州雑賀から採りました。司馬遼太郎の小説「尻くらえ孫市」で有名な雑賀一族の鈴木孫市です。私には鎌倉武士と雑賀党の血が混じっているのですね。なぜか自分の性格に納得しています。
トサミズキ(2023年3月22日 庭で)春たけなわとなり、今朝庭を見たらソメイヨシノが満開になっていました。木の花ではモモ・コブシ・キブシなどが咲き誇っています。
| コメント (0)
最近のコメント