群馬県の山岳遭難
昨年起こった群馬県内の山岳遭難は120件あり、遭難者数は142人だそうです。そのうちの60歳以上はほぼ半数の74人で、死者11人のすべては50歳以上です。この頃目立つのは、いわゆる里山や低山歩きで遭難する人が増えていることです。群馬県でも、今年になって岩櫃山や荒船山で生じています。遭難が増えている原因については、①高齢者の登山人口増、②高齢者は体がついていかない、③準備不足などを挙げています。このうちの体力については私も同様でしょう。確かに、石や木の根っこなどにつまずくことが多くなりましたね。だからと云って、山はやめられません。困ったものです。
自分のことは棚に上げて、この頃の老人登山者の多くは、いや、ほとんどは地図を持っていないのではないでしょうか。持っていても、読図ができる人は皆無に近いでしょうね。若い人は頂上でよく登山地図を広げているのを見かけますが、例えば昭文社の地図などでは細かい地形は読み取れないでしょう。群馬の山は人も少なく、登山道が整備されている山は少ないのです。昨年か一昨年か忘れましたが、西上州の稲含山の頂上で多くの人に会いました。これから白髪岩まで行くとのことです。聞いたら、バスで登山口に来て、ガイドもいないそうです。「この先道はありませんよ、止めなさい」と云ってしまいました。これでは遭難するのが当たり前です。
ブナ林(2016年5月25日 玉原湿原)玉原湿原の上部には、関東最大のブナ林が広がっています。その中を通って鹿俣山へと行ってきました。関東地方にもこれほど見事なブナ林があるのです。丹沢と違って、結構細い幼木がありましたので世代交代は行われているのでしょう。
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